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稲葉 良知; 文沢 元雄; 菱田 誠*; 井出 朗*; 竹中 豊*; 殿河内 誠*
JAERI-Tech 96-057, 132 Pages, 1997/01
本研究では、原子力エネルギーを電気としてだけでなく、熱エネルギー源として直接産業利用するシステムに関して検討を行った。原子炉型としては高温熱利用に適している高温ガス炉とし、まず各国の高温ガス炉による核熱利用プラントの設計例及び日本の代表的コンビナート等を調査した。これを基に、核熱を利用した産業システムとして化学プラントにおけるコジェネレーションとアンモニア合成プラントにおける石炭ガス化を選定し、そのシステム設計を行って、核熱利用プラントのシステム概念を明確にした。石炭ガス化システムに関しては、石炭ガス化炉を2段式にすることにより、2次ヘリウムガスの熱利用率を上げることができた。また、このような核熱の産業利用を実現する上で、解決を要する課題を整理・検討した。経済性については、従来システムに二酸化炭素対策を施した場合、核熱利用システムが従来システムと競合可能であることを示した。さらに、原子力コンビナートの将来像を示すと共に、選定システムをエネルギーモデルによって評価するためのデータを整備した。
斎藤 伸三
原子力工業, 38(1), p.24 - 30, 1992/01
高温ガス炉の構造と特徴を述べるとともに、高温ガス炉及び利用系について現状の技術レベルと技術開発の展望を詳述した。そして、21世紀中葉における高温ガス炉の利用を、発電、熱電供給、水素、メタノール等の燃料製造、各種産業への利用に分けて予測するとともに、炭酸ガス放出低減への寄与を評価した。
斎藤 伸三
Proc. of IEA Int. Conf. on Technology Responses to Global Environmental Challenges,Vol. l, p.393 - 396, 1991/00
原子力はその熱発生過程で炭酸ガスを放出しないので、電力、非電力分野でのシェアを高める必要がある。後者については高温ガス炉が最善である。高温ガス炉は、1000C近い熱を出し、かつ、非常に安全性が高いことから大変高い関心を持たれている。高温ガス炉からの高温の熱は、重質油の回収、石油精製、石油化学、石炭化学、製鉄、水素製造、アルミニウム製造等広く産業界にプロセス用熱として用いることが出来る。さらに、高温から低温までカスケード的に用いると熱利用率は80%にも達する。これらの産業に高温ガス炉を用いることにより炭酸ガス放出を格段に減らすことができる。
斎藤 伸三
石油学会誌, 34(6), p.486 - 499, 1991/00
原子力を発電のみならず、非発電分野にも用いることが出来れば、エネルギー供給の面だけでなく地球環境保護の面においてもその寄与は大きい。高温ガス炉は、1000C近い熱を供給出来るとともに、固有の安全性が極めて高いことで注目されている。この熱をプロセス熱として利用することが考えられる分野としては、重質油の回収、石油精製、石油化学、石炭化学、製鉄、熱化学法等による水素製造、酸化アルミニウム製造等極めて多岐にわたる。また、高温の熱が得られるので熱電供給や高温から低温までの熱のカスケード利用も可能であり、総合的な熱利用率として80%を達成することも可能である。経済性については、現段階でも重質油の回収、石油の精製等はその成立性が見通せ、2020年前後には広い分野にわたって経済性が成立するようになろう。